成績が伸びないのは、頭が悪いからではない。「教科書を読むだけ」という間違った勉強法の話

勉強法コラム

成績が伸びないのは、頭が悪いからではない。
「教科書を読むだけ」という間違った勉強法の話

「読んで得られる知識」と「解いて得られる知識」は、脳にとって別物です

机に向かって、教科書や参考書を真面目に読んでいる。ノートもきれいにまとめている。それなのに、テストになると点が取れない──。

もしお子さまがこの状態なら、原因は能力ではなく勉強法そのものにあるかもしれません。実は、頭はいいのに、間違った勉強法のせいで成績が伸びていない子は非常に多いのです。

今回は、その代表格である「過去問や問題を見ずに、教科書・参考書のテキストを読んで勉強する」方法が、なぜうまくいかないのかを解説します。

「読んで得られる知識」と「解いて得られる知識」は違う

教科書を読んだときに頭に入る知識と、実際に問題を解いたときに身につく知識は、脳にとってだいぶ違うものです。読んでいるときの「分かった気がする」という感覚と、問題を前にして「自力で答えを出せる」という状態の間には、大きな隔たりがあります。

そして試験本番で問われるのは、前者ではなく後者です。どれだけ丁寧に読み込んでも、「解く」練習をしていなければ、本番で発揮できる力にはなりません。

本番で出るのは「教科書の暗記」ではなく「応用」。そして応用には典型がある

教科書の知識は、そのままの形で問われることもありますが、多くの場合は応用させた形で出題されます。つまり、本番で出されるのは教科書の暗記テストではなく、知識を組み合わせて使わせる「問題」なのです。

ここで大事なポイントがあります。その応用問題は、教科書から見れば「応用」ですが、実は応用のさせ方にはパターンがあり、典型があるということです。入試や定期テストの問題の大半は、この「典型」の組み合わせでできています。

では、その典型を「典型だ」と見抜けるようになるにはどうすればいいか。答えは一つで、実際に問題を数多く解いて、典型の解き方を体で覚えることです。これは教科書には書かれていない情報です。だから、教科書を何周読んでも身につかないのです。

POINT 試験でいい点が取れるのは「頭がいいから」だけでは決してありません。本番で問われる「応用の典型」は問題演習でしか身につかない──ここを押さえているかどうかが、成績の差になります。

教科書を読む勉強は「安心」する。でも、何も試されていない

それでも多くの人が「読む勉強」を続けてしまうのには、理由があります。教科書を読んでいると安心するのです。知識がどんどん入っていく気がして、勉強した実感も得られます。

しかし、そこでは何もテストされていません。自分が試されていないのです。自分が試されていない状態で人は成長するかというと、なかなかしません。筋トレで例えるなら、トレーニングの本を読んでいるだけで筋肉がつかないのと同じです。

その背景には、「自分ができないかもしれない」という現実に直面するのが嫌だ、という無意識の心理があるのかもしれません。問題を解けば、解けない自分と向き合うことになる。読んでいるだけなら、その痛みを避けられる。読む勉強が心地よいのは、実は「試されること」から逃げているからでもあるのです。

「解けなかった」は失敗ではなく、発見である

ここで発想を切り替えてほしいのです。問題を解いて解けなかったとき、それは失敗ではありません。「自分が解けないところ」を発見できたということであり、むしろ良いことなのです。

解けなかった問題について「なぜ解けなかったのか」を追求すれば、その問題は解ける問題に変わります。知識が足りなかったのか、典型パターンを知らなかったのか、計算でつまずいたのか。原因が分かれば、対策は自然と決まります。この「解く→解けない→原因を突き止める→解けるようになる」のサイクルこそが、成績を伸ばす唯一の道です。

逆に言えば、問題を実際に解かない限り、解けるようにはなりません。本番は問題として問われるのですから、本番で出る形に合わせて、普段から練習する。スポーツの練習が試合形式を重視するのと同じで、勉強もこれが大原則です。

まとめ:勉強の中心を「読む」から「解く」へ

この記事のポイント

✅ 「読んで得た知識」と「解いて得た知識」は脳にとって別物

✅ 本番で出るのは応用問題。応用の「典型」は教科書に書かれていない

✅ 読むだけの勉強は安心するが、自分が試されていないので伸びない

✅ 「解けなかった」は弱点の発見。原因を追求すれば解ける問題に変わる

もしお子さまが「真面目に勉強しているのに伸びない」状態なら、まず勉強時間の中心を「教科書を読む時間」から「問題を解く時間」へ移してみてください。それだけで、同じ勉強時間でも結果は大きく変わってきます。

とはいえ、「解けなかった原因の追求」を子ども一人でやり切るのは簡単ではありません。解説を読んでも分からない、どの問題集を解けばいいか分からない──そこを支えるのが、マンツーマンの家庭教師です。当センターの群馬大学医学部医学科生講師が、お子さまの「解けない」を一つずつ「解ける」に変えるお手伝いをします。

この記事を書いた人

群馬医学部生家庭教師センター 代表 もっち

群馬県出身。地元の公立小学校・公立中学校で学ぶ。小さい頃は公文式(くもん)で学習の土台を作り、中学時代は心水塾に通いながら群馬県統一テストで県内1位を獲得。県立前橋高校では校内1位の成績を収め、東京大学理科一類に現役合格。その後、医師になる志を固めて群馬大学医学部医学科を再受験し、合格。現在同学科に在籍。

くもん・心水塾・公立中学・前橋高校・大学受験──群馬の子どもたちがたどる道のりを、すべて自分自身の足で歩き、そのすべてで結果を出してきました。群馬という環境で何をどう勉強すれば成績が伸びるのか、どんな対策が正しいのかを、実体験として熟知しています。

一方で、周りの勉強のやり方を見ていると、明らかに間違った方法で努力してしまっていて、それが原因で成績が伸びていない──そんな例が本当に多いことも痛感してきました。頑張っているのに報われないのは、能力ではなくやり方の問題であることが多いです。このブログでは、そうした遠回りな勉強から一人でも多くの子が抜け出せるように、群馬の子どもたちと保護者の方に「正しい努力の仕方」を伝えることを使命に、情報を発信しています。

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